最近、日本では温度履歴管理が注目を集めています。欧米では、医薬品の流通において品質管理基準が採用されています。GDPとは、医薬品が出荷された後の流通過程における、品質の保証を目的にした基本的な基準のことです。GDPでは、品質の確保に重点が置かれていますが、特に重要なのが温度管理です。
温度管理は、冷所での保管が必要になる医薬品だけでなく、室温保管品であっても注意を払う必要があります。ここ数年で、バイオ医薬品の数が増えていますが、バイオ医薬品の中には、厳しい保管温度管理を求める品目も多いのです。医薬品の保管、輸送中に温度の逸脱が発生した場合は、すぐに責任者に伝えられます。責任者は、安定性データに基づいて、医薬品の取り扱いを決めなくてはいけないのです。
流通の過程では、様々な業務に多くの人が関与しています。ですから、一貫したルールを設けて、適正に管理することが必要となるのです。セキュリティの確保も、GDPの対象となっています。日本でも、欧米のGDPに倣って、輸送時の品質管理を厳格化する傾向にあります。
スマートフォンで、簡単に温度履歴を管理できる温度記録計も話題となっています。温度履歴を簡単に収集して管理できる便利な製品で、表示部は文字や図形表示が可能な電子ペーパーと、液晶の2種類から選ぶことが可能となっています。低消費電力が特徴の電子ペーパーは、目的地やバーコードなど様々な情報を表示することができ、幅広い業務に対応しています。