HACCPによる衛生管理システム

厚生労働省のデータによると、毎年日本では食中毒事件が1000件程度発生しています。また、外にも異物混入の事件も多数発生しています。食中毒の事例では、細菌性やウイルス性・毒キノコ・化学性の事件が内訳としてあります。一方、アメリカのNASAでは数十年前、宇宙では上記のような食品事故は絶対に起こせないとして、食品事故防止のための衛生管理システムを考案しました。

それがHACCPです。HACCPは、Hazard(危害)・Analysis(分析)・Critical(重要)・Control(管理)・Point(点)の頭文字をとった用語です。具体的には食品の製造・調理において、原材料の受け入れから製造・調理・保管・配送のすべての工程における危害を分析し、どういった危害がありえるかを各工程ごとに分析します。そして、その危害を防止するためにどの工程を重点的に管理すればいいのかを設定し、その工程を重点的に管理していくのがHACCPシステムです。

従来の日本の衛生管理は、できあがった製品の検査を行い、その検査結果をもとに安全性を担保するものでした。しかし、その管理方法ですと抜き取り検査でありLot全体の安全性を担保できないことから、現在ではLot全体の安全性を担保できるHACCPによる衛生管理システムが主流となっています。欧米では数年前からこのHACCPは義務化されていましたが、日本では遅れていました。しかし、2021年5月には完全施工されます。

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